コラム

命には限りがある。ペットが一生をかけて教えてくれること。

「子どもが生まれたら犬を飼いなさい」という、イギリスの詩(ことわざ)をご存知ですか?

この詩の作者は不明ですが、今では世界中に親しまれています。

子どもが生まれたら犬を飼いなさい

子どもが赤ん坊のとき、子どものよき守り手となるでしょう

子どもが幼少期のとき、子どものよき遊び相手となるでしょう

子どもが少年期のとき、子どものよき理解者となるでしょう

そして子どもが青年になったとき、自らの死をもって子どもに命の尊さを教えるでしょう

ペットは人間に比べてはるかに短い命。

足元がおぼつかないほど幼かった犬が、たくましい成犬へと成長し、やがては老いて天国へ……。

限りある時間の中で、私たちはペットとかけがえのない絆をつくり、同時に短い命とも向き合います。

ペットが教えてくれる「命の大切さ」は、きっとお子さんの成長を大きくうながしてくれるでしょう。

目次

ペットを飼うと子どもにどんなメリットがある?

お子さんが幼いほど、何かと手がかかるもの。

「ペットは飼いたいけれど、まだ早いのでは?」と心配するご家庭は少なくありません。

しかし、ペットがもたらすメリットはたくさんあります。

「子どもが幼いからまだ早い」ではなく、「子どもが幼くてもぜひ」なのです。

幸せの連鎖

イギリスのリヴァプール大学の研究によると、ペットと暮らす子どもは性格がおだやかになる傾向があり、知的好奇心や社会的な能力も高まるそう。

実際、ペットとの触れ合いは私たちに幸せをもたらしてくれます。

愛情たっぷりに接すれば、それ以上の愛情をもって応えてくれるので、ますます愛情を注ぎたくなる……ペットのいる家庭では、このようなポジティブの連鎖が日常的なのです。

他者にやさしくなる

幼稚園や小学校は、子どもにとって社会生活の第一歩。

時にはお友達との関係でトラブルが起こることもあるでしょう。

集団生活において、「どうすれば相手が喜ぶのか」「何をしたら相手は嫌がるのか」など、相手の気持ちを読み取るスキルは欠かせません。

ペットのお世話が日課になっていると、他者を気遣ったり思いやったりする心が自然と身につきます。クラスメイトはもちろん、下級生にも親切にできるような子に成長するかもしれませんね。

責任感が身につく

ペットは生きものです。

一緒に遊んだり散歩したり……といった楽しい面だけではなく、しつけやフンの始末など大変なことも多々あるはず。

時には「今日は眠いからお世話したくない」「友達と約束しちゃったから無理」などわがままを言うことがあるかもしれません。しかし、ペットを飼育している以上、お世話を投げ出すことはできません。「大切な存在のために責任を持って面倒を見る」ということが習慣化すれば、社会に出ても重宝される人材になるでしょう。

病気の発症リスクが下がる

喘息やアレルギーに悩まされる方は少なくありません。

米国医師会の小児科専門誌「JAMA Pediatrics」によると、幼少期にペットと暮らしていた子どもは、飼っていない家庭に比べて喘息やアレルギーの発症リスクが低くなるとされています。

幼いころからペットに触れることで、免疫力が向上するのですね。

心の寄りどころになる

ペットは、飼い主の感情を読み取る心に長けています。

楽しいときは一緒に遊んだり、泣いているときにはそっと側に寄り添ってくれたりなど、ペットは子どもにとって親友以上の存在になってくれるはず。

生きていればつらいことが付きものですが、ペットはいつでもあなたの味方。「この子のためにもがんばらなきゃ」と、きっと自分の力で立ち上がって行けるでしょう。

実際、ペットの癒し効果は医療機関や学校などでも注目されています。

「アニマルセラピー」や「ドッグセラピー」などの名称で親しまれているので、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

動物と触れ合うと、子どもたちの心は大きく開かれていきます。笑顔が増え、精神が安定し、前向きに生きていけるようになるのです。

NPO法人 日本アニマルセラピー協会によると、ペットを飼っている家庭は、飼っていない家庭よりも年間で病院にかかる割合が20%少ないそうです。金額に換算すると、オーストラリアでは3000億円、ドイツでは7500億円も医療費が削減しているとか。

「病は気から」といいますが、まさにその通りなのですね。ペットとの幸せな暮らしは、メンタルに良い影響を及ぼし、健全なメンタルは体も丈夫にするといえるでしょう。

命の大切さを学べる

ペットとの生活は、いつかは終わりが来ます。

犬も猫も人間より早く歳を取るので、彼らの最期を看取るのは、ほとんどが私たちなのです。

人間とは寿命が違う生きものと生活すると、子どもは多くのことを感じるようになるでしょう。

「老いると立ち上がれなくなってくる」「自力でごはんを食べられなくなる」など一見ネガティブなことでも、子どもは子どもなりにしっかり学んでいきます。

もし亡くなってしまったら、子どもは悲しむでしょう。泣いたり落ち込んだり、しばらくは気持ちが不安定になったりするかもしれません。

しかしその悲しさを乗り越えたとき、死とは何か、そして生とは何かを少しずつ理解できるようになるはずです。

ペットが生涯をかけて教えてくれる、「命」。

命の重みを知ったお子さんは、自分も他者も大切にできる心優しい子に成長するのではないでしょうか。

ペット火葬業を営んでいる私は、毎日のようにお別れの場面に立ち会います。そのたびに、私はあらためて実感するのです。命には限りがあるということを、そして出会いは奇跡だということを……。

ペットの最期を見送るのは悲しいですが、でも、だからこそ、やさしい自分に成長できている気がしています。

人も動物も、それぞれがひとつの命。限りある時間の中で、悔いのないよう生きたいですね。

子どもとペットの関わりの事例

子どもにとってペットは、親友以上のかけがえのないパートナー。

実際に子どもがいるご家庭でペットを飼育している方からは、このような声が寄せられています。

・娘が3歳のときに、天国へ旅立ったゴールデンレトリーバー。犬が亡くなるその瞬間まで、娘はしっかり見ていました。ただ「死」がよくわからないらしく、「どうして動かないの?」と私に何度も質問していました。その後火葬して、骨になったところも見せました。愛犬の死を通して、命とは何かを娘なりに考えたようです

・息子が生まれる1年前から猫を飼い始めました。生まれたての息子と対面した猫は、最初警戒していたのですが、何日かすると息子と同じ布団で寝るように。息子が4歳になった今では、猫と仲良く毎日遊んでいます。剣や銃のおもちゃを手にしても猫には絶対に乱暴しないので、「弱い相手にはやさしくする」ということが自然と理解できているようです

・1年以上前に亡くなったウサギのことを、3歳の娘は今でも思い出すことがあります。「いつ帰ってくるの?」とたまに聞かれますが、そのときは「死んでしまったから、もう会えないんだ。人も動物も、死んだらそれで終わりなの。だから、生きている間に、たくさんのことを楽しもうね」と伝えています

ペットと過ごした日々や、紡いだ絆。ペットの体はなくなっても、それらは未来永劫変わることはありません。

胸に刻んだ小さな命の重みは、子どもの人生において大きな糧になるはず。

自分や他者を大切にしながら、1日1日を大切に過ごしていってほしいですね。

まとめ

ペットは、その生涯をもって「命には限りがあること」を教えてくれます。

ペットが教えてくれる命の価値は、自分を大事にすることはもちろん、他者への思いやりにもつながるでしょう。

人間と動物。心でつながり合う奇跡のような日々は、かけがえのない宝物です。

限りある時間の中、家族でたくさんの思い出をつくってくださいね。

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